コラム「エコノミーのすすめ」
目黒「村石さんは、ディレクターとしての経験がサンプル収録に活きているところはある?」
村石「自分で原稿を書いて映像をつないで、OAに出した経験は大きいかも知れません。例えば「衝撃映像」みたいなものだと「次の瞬間!」「と、ここで!」とかがうまく立たないとVTRが成立しないんです。サンプル作りに置き換えると、プレイヤーに「ここは、こう読んでほしい!なぜなら・・・」という説明はできると思います。」
村石「一度、私の作ったVTRをあおい洋一郎さんに読んでもらったことがあるんです。VTRを「何とか面白くしてください・・・!」という祈るような気持ちがどこかにあるわけです。その時、あおいさんがパーフェクトに読んでくださって、本当に助けていただきました。ナレーターさんの凄さを知ったし、感動しましたね。」
目黒「現場はこれを期待してる」とか「ディレクターが感動するポイント」とか、ディレクター視点のアドバイスができるのは強みですね。」
村石「そういえば目黒さんは、声の響きをとるのがすごく上手いと思うのですが、どんな工夫をされていますか?」
目黒「その人の「声の芯」をどうやって捕まえるかですね。その場で発声を変えたりとか、マイクの距離感を変えたり。目をつむって声に集中してもらったり。これは全然変わりますよ!」
小枝「その場で発声って!村石さんの、ディレクション時の工夫はどんなでしょう?」
村石「目黒さんの画がない時のディレクションと似ているかも知れません。画について考えてもらうように意識しているかな。例えば、店の紹介だったら「きっと上から下にパンダウンしてるよね」「外観のあと店内に入るよね、ってことはカメラが移動しているから、ナレーションだって移動している感じが必要だよね」とか。原稿の中にどんな映像が見えるかを伝えることを意識していますかね。」
目黒「やはり映像をやってきた人だから、そういう発想や言語があるんだよね。」
小枝「僕は、プロミキサーとして収録や技術の最先端を取り入れたいですね。最近、スタジオバーズにもAIを導入しました!!」
村石「AIすごーい!最先端!ところで、それって美味しいんですか?」
小枝「とっても美味しいんです笑。AIがその人の声の一番いい要素を提案してくれるんです。もちろん人間の手は入れて行きますけど、これがこれからのトレンドですね。もちろんスタジオクリエイターで情報を共有していきますね。」
小枝「そういえば皆さん。スタジオバーズ「エコノミー」の魅力ってどう考えてます?テレビの現場を知っているクリエイターが、これだけ揃っているボイスサンプルスタジオって他にないんじゃないのかな。」
村石「「今すぐ形にしたい!」というスピード感とか、ビジネスと比べて安いからお財布にも優しいしとか笑 エコノミーには目黒さんや私のような女性クリエイターがいますから、女性のプレイヤーにとっては、そこもリラックスして収録できる一つの要素かも。」
小枝「一番いい声が録れるのは、リラックスしている時ですから。」
目黒「焦っているとリラックスはできないんだよね。実は、私はナレーターとしてレギュラーが決まったのが遅かったんです。スクールバーズ卒業してからでも3年以上かな。それまでは全く引っかからなかった。ずいぶんと葛藤したけど。」
村石「芽が出るまでは辛いですよね。地中に埋まって、周りが真っ暗で見えないですもんね。」
目黒「バラエティで振り切ったりしてみたけど。ダメで。「もうダメ。売れるわけない」って思って。その後、全く何もしない報道のサンプルを作ったら、それが決まったんだよね。」
村石「どこで何が当たるかっていうのは、ホントわからないですよね。」
目黒「みんなが苦しいのは、私にはすごくよく分かる。だからこそ楽しく、伸びやかに録れるように心がけています。バーズのエコノミーで待ってます!」